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クリスマスの時期が近づいてくると、街中やテレビから流れてくるクリスマスソング。最近ではYouTubeなどのネットメディアでも耳にすることが増えました。
「プレゼントはどうしようかな?」とか、「今年はどうやって過ごそうかな?」など、曲を聴くだけで「もうクリスマスか~」と感じさせてくれる。クリスマスソングはイベントや商店などの屋外や、映像コンテンツでも大活躍をしてくれますよね。
そこで、知っておきたい「定番のクリスマスソング」を紹介します。
著作権切れの曲もあるので、アレンジしてネットにアップしたり、販売するなど、クリエイターの方もご参考にどうぞ。
山下達郎の「クリスマス・イブ」は、失恋とクリスマスを組み合わせた、J-POPの定番クリスマスソング。1983年にリリースされて以来、たくさんの人から愛されている、色褪せない名曲です。本人も「私の代名詞となって残るであろう1曲」と述べています。
本来は妻である竹内まりやのアルバムのために書いた曲でしたが、使われずにもったいなかったため、自分自身で歌うことにしたのだとか。結果、ギネス世界記録に残るほどにヒットし、クリスマスの時期になるとオリコンにチャートインするという、バケモノ級のクリスマスソングとなりました。
ただ、それほどヒットしたクリマスソングなのに、公式MVはなし。そのため、発売から30周年を記念して、広瀬すずヒロインでMVが制作されています。
これまで公式MVが存在していなかったが発売30周年を迎えることから、広瀬すずをヒロイン役として初制作された。
引用:wikipedia – クリスマス・イブ (山下達郎の曲)
余談ですが、ボキャブラ天国での「兄は夜更け過ぎにユキエに変わるだろう」の替え歌が秀逸すぎて、僕の頭の中にずっと残っています。
1980年にリリースされた松任谷由実の「恋人がサンタクロース」は、「サンタなんていないよ」という、ちょっぴり大人びた少女が主人公のクリスマスソング。山下達郎の「クリスマス・イブ」とならぶクリスマスJ-POPの定番になっています。
また、この曲の大ヒットによって、クリスマスは「サンタと子供たちのイベント」から、「恋人たちの恋愛イベント」に変わった。と推測をする人もいるようです。
コラムニストの小田嶋隆によると、後に与えた影響は計り知れなく曲の大ヒットによって「クリスマス=サンタクロースと子供たちのイベント、宗教行事から恋人たちの一大恋愛イベントに変わった」と推測している。
引用:wikipedia – 恋人がサンタクロース
ちなみに、多くの人が「恋人”は”サンタクロース」というタイトルで記憶しているのではないでしょうか。僕も同じですが、歌詞を読んでみると「恋人”が”」になる理由が見えてきます。
歌詞を見ながら聴いてみて、「そういうことだったのか」と感じて欲しいです。
シングルカットされていないのに、B’zの名曲としてだけではなく、クリスマスソングの定番になっている「いつかのメリークリスマス」。ベストアルバムにはかなりの頻度で登場するB’zもお気に入りの曲で、稲葉浩志は「ここまで愛される曲になるとは思わなった」とコメントしています。
しっとりとした悲しいバラードで、クリスマスに失恋した人が聴けば、涙が流れてしまいそうな曲。そういえば若い頃、クリスマスイブに男だけで集まり、カラオケで熱唱した記憶があります。
現代は「クリスマスは恋人と過ごすもの」という風潮はなくなってきているため、若い人だとあまり共感できないかもしれませんが、リリース当時を過ごしてきた僕からすると、長く愛されてほしい定番のクリスマスソングです。
稲垣潤一の「クリスマスキャロルの頃には」も、ど定番のJ-POPクリスマスソング。世代ではない人でも、耳にしたことが一度はあるはずです。
それほどにクリスマスソングとして認識されている曲ですが、歌詞を見てみると「クリスマスキャロルが流れる頃まで、僕たちは距離を置かないか?」という内容なので、「実はクリスマスソングではないのでは?」という話もあります。
クリスマスソングに数えられることが多いが、歌詞からわかるように、倦怠期の恋人同士がクリスマスまで距離を置いて、お互いの今後を見つめ直そうといった内容を、男の視点から歌った楽曲。従って、作中の季節としては冬ではない。
引用:wikipedia – クリスマスキャロルの頃には
歌詞に「クリスマス」が含まれているので、「クリスマスソングでいいんじゃね?」とも思いますけどね。
ちなみに、歌詞を担当したのは秋元康。どれだけ多くのヒット曲を生み出しているんでしょうか。怪物ですね。
ケンタッキーフライドチキンが食べたくなる定番のクリスマスソング。クリスマスを楽しみにしていた小さな頃を思い出す歌詞で、明るくハッピーな気持ちにもさせてくれる、まさしく「素敵なホリデー」な曲です。
歳を重ねていくごとに、クリスマスに対しては何も思わなくなりますが、「すてきなホリデイ」を聴いて、思い出にひたったり、幸せなクリスマスを計画するのも一興でしょう。
タイトルがど直球なback numberの「クリスマスソング」は、2015年にリリースされた14枚目のシングル。バンドサウンドにオルゴールの音色が心地よく、ストリングスがドラマチックな演出をする、「片想いのあの子」を思うちょっぴり切ないクリスマスソングになっています。
他の定番クリスマスソングと比べてみると、まだまだ新しい曲。数年後のクリスマスシーズンになっても、多くの人から聴かれているようなら、「ど定番のクリスマスソング」になれるかもしれませんね。
定番のクリスマスソングを調べていると、「それってクリスマスと関係ないのでは?」な曲もヒットします。「それっぽく感じたらクリスマスソング!」でもいいとは思うので、紹介していきましょう。
レミオロメンの「粉雪」は、ニコニコ動画で利用されることが多かった頃、「こな~ゆき~」と流れてくると、「ねえ」というコメントで埋め尽くされるほどの大ヒットナンバーです。
冬を感じさせる切ない曲ではありますが、歌詞には「クリスマス」のワードもなければ、クリスマスらしさを感じさせるものもありません。フジテレビ系の「1リットルの涙」の挿入歌ということですが、こちらのドラマもクリスマスとの関係性はゼロです。
それでも、複数のサイトで「クリスマス定番ソング」としてあげられているのは、かなり謎。とはいえ、今でも聴かれている名曲であることに、間違いはないでしょう。
「白い恋人達」は冬がテーマになっている桑田佳祐の名曲です。かなり古い曲として記憶していましたが、リリースは2001年。思っているよりは新しいのに昔の曲だと感じるのは、それほど馴染みのある曲だからでしょうか。
歌詞を見る限りでは、クリスマスの要素はゼロ。でも「クリスマスソング」と勝手に認識して聴いてみると、そう感じるのも不思議なものですね。
ドラマ「やまとなでしこ」の主題歌で、「日本一歌がうまい」と言われることもあるMISIAの「Everything」は、名曲中の名曲です。当時、恐ろしい勢いで売れまくり、チャートではずっと1位だった記憶があります。
ただ、クリスマスソングかと言われると「?」になりますね。MISIAが雪景色の中で歌っているMVは印象的でしたが、クリスマスは関係ないですよね。ドラマも関係ないですし。
もしかしたら、「冬がテーマで切ない曲」なら、日本では「クリスマスソングっぽい」と認識されるのかもしれませんね。
「洋楽のクリスマスソングと言えば?」のランキングがあれば、トップ3には絶対に入るマライア・キャリーの「All I Want for Christmas is You」。訳すと「クリスマスに欲しいのはあなただけ」になりますが、日本のタイトルは「恋人たちのクリスマス」となっています。日本語って深いですね。
1994年にリリースされてから何年もたっていますが、今でも絶賛されていて、2018年のクリスマスイブにはSpotifyでの再生回数が1億回オーバーを記録。全米、全英でのシングルチャート1位も獲得し、過去には日本のシングルチャートにもランクインしています。
洋楽が日本のランキングに入ってくることは珍しいので、モンスタークリスマスソングと言えるでしょう。
イギリスの音楽グループWham!が1984年にリリースした、失恋がテーマのクリスマスソング。「ラスト・クリスマス」はタイトルを見ただけでメロディーが頭の中に流れるほど、ど定番のクリスマスソングです。
「明るくポップな曲」に聴こえますが、「失恋ソング」だとわかって聴いてみると、今度は切なく聴こえる。どこか山下達郎の「クリスマス・イブ」と似たような雰囲気もありますね。
そんな「ラスト・クリスマス」は多くのアーティストからカバーされ、日本のシングルチャートでは最高で12位を記録。イギリスでは2021年に36年目にして初の1位を獲得しています。
「定番のクリスマスソング」と言えば、昔から親しまれている著作権切れ(パブリックドメイン)の曲が有名です。
みんなで歌って楽しんだり、アレンジしてYouTubeなどで使ってみたり。自由に使えるクリスマスソングを紹介します。
世界的に有名なクリスマスの代表曲。「クリスマスソング」と聞いて、すぐに思いつくのが「ジングルベル」なのではないでしょうか。
タイトルを聞けば、「ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る」という歌詞とともに、「シャンシャンシャン」というベル(鈴)のキレイな音が、頭の中で再生されます。
作詞・作曲をしたのはジェームズ・ロード・ピアポント(James Lord Pierpont)。
アメリカの作曲家、兵士、オルガン奏者でもあった彼は、1857年に「The One Horse Open Sleigh」を出版。のちの1859年に「ジングルベル、または一頭の馬の開いたそり」のタイトルで再リリースし、曲と歌詞をアレンジ。コーラスにはシンプルなメロディーが導入された形で「ジングルベル」が誕生しています。
今でこそ、誰もが知っているクリスマスソングとなっていますが、生まれるまでには長い時間がかかっているようです。アレンジして利用するときは、作者に対する感謝を忘れないようにしたいですね。
よく知れ渡っている「ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る」の部分のみですが、当サイトではオルゴールバージョンを無料でアップしています。
コード進行はこちら。クリエイターの方は参考にどうぞ。
|C|C|C|C|F|C|G|G|
|C|C|C|C|F|C|G7|C|
長い間、ハイドン、モーツァルト、もしくはベートーヴェンによって書かれたと、多くの人が考えていた「きよしこの夜」の作曲者は、ドイツの小学校教師・オルガン奏者のフランツ・クサーヴァー・グルーバー(Franz Xaver Gruber)。英語の曲名は「Silent Night」です。
「みんなで歌えるクリスマス・キャロル」を親友と考えて生み出された曲で、作詞は親友でもありカトリック司祭のヨゼフ・モール。曲ができてから200年近く経った今でも、多くの人から歌われているのを考えてみると、完璧に「みんなで歌えるキャロル」になったと言えるのではないでしょうか。
「きよしこの夜」をアレンジする際、ご参考にどうぞ。ループ再生しやすいコード進行にしています。
|C|C|C|C|G|G|C|C|
|F|F|C|C|F|F|C|C|
|G|G|C|C|C|G|C|C|
「おめでとうクリスマス」は、英語のタイトルでは「We Wish You a Merry Christmas」です。こちらの方が馴染みが深いのと、すぐにメロディーを思い出せるのではないでしょうか。
この曲は、16世紀のイングランド西部地方の民謡を起源としているクリスマスソング。「hope」ではなく「wish」なのはなぜなのかというと、アメリカ人の友人に聞いた話では「誰でもクリスマスを祝える時代ではなかったから」とのこと。「wish」は望んでも叶わない時に使われるものなので、時代背景がわかります。
なお、かなり有名な曲ですが、作者は不明です。
「おめでとうクリスマス」をアレンジするときの参考にどうぞ。
|C|F|D7|G|E7|Am|F G|C|
「もろびとこぞりて」のタイトルを聞いてピンとくる人は、かなりのクリスマスソング好きなのではないでしょうか。なぜなら、このタイトルに聞き馴染みのある日本人は少ないからです。英語圏で呼ばれる「Joy to the World」の方が一般的で、「それならわかる」という人の方が多そうですね。
曲はアメリカの音楽家ローウェル・メイスンによって作られたようです。
「ようです」と言うと、著作権の心配をしてしまいますが、ご心配なく。もろびとこぞりては、「ローウェルが過去の曲をアレンジしたもの」と言われているだけですし、ローウェルは1872年没。どちらにしても著作権は切れています。
コード進行
「もろびとこぞりて」は、多くのアーティストにアレンジされている有名なクリスマスソング。特にマライア・キャリーの「Joy to the World」は、かなりハッピーなアレンジになっています。また余談ですが、パチスロメーカーの「山佐」からリリースされた「スーパープラネット」も、同じ曲のアレンジです。
コード進行はシンプルにすると、こんな感じになります。
|C|C|F G|C|C|C|C|G|
|C|C|G C|
「もみの木」は、ドイツで孤児院長をしていたアウグスト・ツァルナックが1820年頃に作詞した「恋の歌」を基にして、教師のエルンスト・アンシュッツがクリスマスソングとして変えた曲です。
英語圏では「O Christmas Tree」のタイトルで知られていますが、おそらくどちらの曲名でも「ああ、あの曲か」とパッと思いつく人は少ないでしょう。
でも、曲さえ聴けば「クリスマスソングだ!」とすぐに気付くほどに、定番の曲になっています。
「もみの木」をアレンジするときの参考にどうぞ。
|F|F|C|F|F|F|C|F|
|Dm|B♭|Gm|F|
|F|F|C|F|
「荒野(あらの)の果てに」は、作者は不明、フランスの歌に起源を持つとされているクリスマス・キャロルのひとつで、「原曲は18世紀にまでさかのぼる」としている学者もいます。
英語圏では「Angels We Have Heard on High」のタイトルで親しまれているクリスマスソングではありますが、定番ソングの中では「パッ」とメロディーは思い出せないかもしれません。曲を聞いてみてはじめて「知ってる、かも?」ぐらいなのではないでしょうか。
他のクリスマスソングと比べてみると、神々しさもある美しいメロディーが印象的です。
「ひいらぎかざろう」は、タイトルだけでは「クリスマスソング?」とあまりパッとしないかもしれませんが、曲を聴いてみると「知ってる知ってる」となる有名なクリスマスソングです。
ウェールズの民謡が起源になっていて、モーツァルトがバイオリンとピアノの二重奏で使用されています。
ちなみに「ひいらぎ」とは、クリスマスツリーでよく見かけるギザギザした葉っぱの樹木です。
明るい曲で、歌詞の「ラララララー」とメロディーが、子供たちがクリスマスのために飾り付けをしている姿が思い浮かびますね。
コード進行はこちら。クリエイターの方は参考にどうぞ。
|C|C|G C|F G C|
|C|C|G C|F G C|
|G|C|F|G|
|C|C|G C|F G C|
定番のクリスマスソングを調べていると、著作権切れの古い曲で「どうしてクリスマスソングとして紹介されているんだろう?」と思える曲をいくつか見かけました。
アメイジング・グレイスは、アメリカでは「第2の国家」とまで言われ、日本でも多くの映画やドラマ、アニメだけでなくCMでも利用されている讃美歌です。
日本においても、映画・ドラマ・アニメ・CM曲などで多用されるなど、讃美歌の中では最もよく知られた曲の一つである。
引用:wikipedia – アメイジング・グレイス
作曲者は不明で、「19世にアメリカの南部で作られた」「アイルランドかスコットランドの民謡を掛け合わされた」など諸説はあるようですが、日本では「クリスマスソングの定番」として名前があがっています。
これがかなり不思議な話なのです。僕は過去に放送局でクリスマスソングの選曲をしていましたが、アメイジング・グレイスに関しては「クリスマスソングではないから、使わないで」と上司から言われていました。さらに言えば、アメリカの「クリスマスソングV.A」のアルバムで、アメイジング・グレイスのタイトルを見かけた記憶がほとんどありません。
どうやら、日本とアメリカ(海外全般?)で認識は違うようです。ただ、アメイジング・グレイスを「クリスマスソング」と言われて聴いてみると、それっぽく聞こえるのは不思議ですね。
「くるみ割り人形」は、クリスマスにちなんだバレエなのでわかりますし、ウィンターワンダーランドも冬なのでギリギリわかりますが、クリスマスソングの定義というか、感覚というか、そういうのは人によってかなり違いがありそうですね。
著作権について詳しくない人は、「クリスマスソングなんて古い曲だから、全部、著作権切れてるでしょ?」なんて思いがち。そのまま知らずにカバーして販売していると、痛い目を見るのは自分だけではなく、買ってくれたお客さんにまで被害が及びます。
著作権が切れているかどうかは、絶対にチェック。著作権の保護期間は、著作者の死後50年まででしたが、70年まで延長されていることも覚えておいてください。
「著作権(財産権)」の保護期間は、著作者が著作物を「創作したとき」に始まり、 原則として、著作者の「生存している期間+死後 70 年間」です(第51条)。
引用:文化庁より
さて、「著作権は切れている」と勘違いされている有名なクリスマスソングは、こちらの3曲になります。
ジャズやクラシックも同じですが、「聞き馴染みの深い古い曲は、著作権は切れている」と勘違いしがちです。カバーやアレンジをする時は、著作権に気をつけましょう。
毎年クリスマスはやってきますが、新しい「ど定番クリスマスソング」は、なかなか誕生していません。おそらく、昔から親しまれている「クリスマスだ!」と感じるクリスマスソングの方に、軍配が上がるからでしょう。
今後も、「ど定番のクリスマスソング」は誕生しないのか。もしも生み出すことができたら、世界的に有名なアーティストになれそうです。クリスマスが近づくと、印税や楽曲使用料でたんまりと儲かる。そんなクリエイター人生を過ごしてみたいものですね。
記事中で挟んでいるピアノ音源は、無料で配信しています。利用希望の方は、こちらのページからどうぞ。