【洋楽をもっと知ってほしい】パワーポップバンドWeezerの魅力

weezer

Weezerを初めて知ったのは、会社のスピーカーから流れてきたperfect situationがきっかけでした。シンプルながらも力強いイントロ。ワウを利かせた泣きのリードギター。この時点で一発で持っていかれてしまったのです!

メロディーを切なく歌い上げるボーカルのリヴァース・クオモ。サビのメロディーはシンプルながらも綺麗で、「ライブでやったらみんな歌うのだろうな」なんて思いながら聞いていました。

最近MVを久しぶりに見たのですが、サビのメロディーが変わっているような。記憶違いでしょうか?それはいいとして、彼らの魅力を語ります。

Weezerとはアメリカ発のパワーポップバンド

Weezerはアメリカのロックバンド。ジャンルはオルタナティブと言えば済んでしまいますが、ここではパワーポップと呼ばせてください。

なんじゃそりゃ?と疑問の方へ簡単に説明します!音はしっかりとロックしてるけど、メロディーはポップ。と言ったところです。

稀代のメロディーメーカーであるギターボーカルのリヴァースによって、曲調はシンプルであり独特でもあり、メロディーはポピュラーで、印象に残る曲がとても多い。僕が初めて聞いたperfect situationもその一つです。

歌詞は「情けない男性の気持ち」を歌っているものが多く、「泣き虫ロック」と呼ばれることもあります。作曲を担当しているリヴァースがこの呼ばれ方をどう思っているのかは知りませんが、おそらくいい気分ではないでしょう(笑)

ファーストアルバムはファンの間ではずっと名盤

そんな彼らのファーストアルバム「weezer」は、1994年のリリースで300万枚を売り上げました。アルバムタイトルは「weezer」なのですが、他にも同タイトルのアルバムがあるため、ジャケットの色から「ブルーアルバム」とファンから呼ばれています。

僕が彼らを知ったのは4thアルバム。perfct situationで気に入ったので早速、CDを買ってきてブルーアルバムを聴いた瞬間、僕は思ったのです。「これだ!」と。

昨今のロックバンドの音色とはかなり違っていて、バンド構成も曲構成もシンプルなのに「普通ではない」とすぐに感じました。メロディーやリヴァースの声質の影響もあり、一気に彼らの世界に引き込まれたのです。

Weezerは「Weezer系」!唯一無二のバンド

売れているアーティストはよく「◯◯系」「第二の◯◯」など、過去の有名アーティストに例えられて分類されますが、Weezerはどこにも属さない、唯一無二のバンドです。

おそらく、現代のギターキッズなら同じような音作りはしないでしょう。いわゆる「ドンシャリ系」ではなく、ちょっぴり篭った音。でも存在感は強いながらも聴き心地がいい音。余談ですが、僕がバンドマンをしていた頃の音作りに影響したのは彼らでした。

個性の強い楽曲が多い

曲構成がシンプルになっているということは、アルバムを通して同じような曲が並びそうなものですが、それぞれにしっかりと個性があります。

急に始まった感じのするBuddy Hollyは、シンセサイザーの「ピロピロピー」の印象が強烈に残るし、踊りたくなるサビの明るさ。Undone –- The Sweater Songでは、「なんだこのイントロは?」と強烈な印象が残る不協和音を上手に使っています。サビを力強く歌い上げるSay It Ain’t Soも魅力的。これら3曲はシングルカットされており、PVはYoutubeに上がっています。興味があったら視聴してみましょう!

シングル以外も名曲揃い

シングルカットされていない中にも名曲はあります。No One Elseは「泣き虫ロック」の代表格ではないでしょうか?「自分以外の誰にも笑いかけない女の子がいい」とか、情けない男性が思いそうなことが盛りだくさんの歌詞になっていて、かなりポップに歌い上げています。

そして8分近い楽曲のOnly in Dreams。Weezerファンなら誰もが知っているであろう、名曲中の名曲です。歌は前半ぐらいまでしかないのですが、後半の盛り上がり方が異常!「せめて夢の中でだけは一緒にいてほしい」というような歌詞で、曲調はマイナーで「泣き」の要素がとても強く、最後の方のギターフレーズは思いっきり泣いています!

他にも名曲はあります。ブルーアルバムにはデラックスエディションがあり、Mykel and Carliは僕のお気に入りというだけなく、とってもWeezerらしい楽曲です。

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ブルーアルバムが大成功したのは、プロデューサーのリックオケイセックの影響もあったのでしょう。彼は「The Cars」のボーカルを務めており、彼のバンドのエッセンスがアルバムに注入されているとも言えます。

「大コケした」と言われる2ndアルバムは名盤

ピンカートン

大成功をおさめたWeezerがリリースした2ndアルバム「ピンカートン」は、世間的には大コケしたとされていますが、ファンの間では「ブルーとピンカートン。一枚しかアルバムを持っていけない状況で、無人島に持って行くならどっちを選ぶ?」なんて究極の選択があるぐらいに人気だったりもします。

ブルーアルバムが売れに売れ、有名になったリヴァース。きっと女性からモテモテになったのでしょう。だからこそ1曲目のタイトルは「Tired Of Sex」だったのかもしれません。

「泣き虫ロック」という要素に惹かれてファンになった男性なら、「俺の好きなWeezerは、こんなのじゃない!」とショックを受けたのかもしれません。そんなこともあったのか、ピンカートンはブルーアルバムの売上の4分の1以下に。それでも十分に売れているわけですが、繊細な心の持ち主であるリヴァースは、とてもショックを受けたそうです。

ピンカートンは名曲揃い

僕はダメなアルバムとは全く思っていません。例えば、Across The Seaでは18歳の日本女性ファンからの手紙について歌っています。切ないピアノから始まって、ちょっぴり変わったギターが入ってきてからはWeezer節。好きな曲の一つです。

リバースはのちに日本に住むことになりますが、この時に親日的な部分が見えていたのです。

The Good Lifeは何度コピーしたでしょうか。明るい曲調かと思いきや、何やら泣きそうな歌い方。そしてサビでは力強く「あの頃に戻りたい!」と歌う。おそらく、この辺りからPVに面白要素が追加され始めました。

変ながらも強烈に印象に残るEl Scorchoも大好きです。倍速になってからはドラムのパトリックがもう叩いていないという。ある意味では「エアバンド」の走りだったのかもしれません。このPVで彼の陽気さを知れました。

「好きになった子がレズビアンだった」というPink Triangle。当時の日本だと想像できない歌詞であり、ラストのButterflyは、アメリカ人の友人と何度も弾き語りをしていたほどに好きな曲です。

今では再評価されているピンカートンは、日本ではそもそも低評価ではなく、1stよりも2ndの方が好きと言う人もいるぐらい、間違いのない名盤です。

3rdアルバム以降も続くWeezer節

3rdアルバムタイトルはまたもや「weezer」。ジャケットの色からグリーンアルバムと呼ばれています。こちらはリックオケイセックをプロデューサーに迎えているからか、1stの色が強いです。

最も印象に残っているのはPhotograph。かなりキャッチーなメロディーで、Weezerらしい楽曲になっています。Island In The Sunはギターでよく弾いていました。知っているもの同士で弾きながら「ヒップヒップ」言っているのは楽しいです。

4thアルバムMaladroitは正直、あまり印象に残っていません。今までと比べてみると、ちょっぴり激しい曲が多めになっているものの、Weezerらしさは健在。Dope NoseのPVにはお相撲さんが出てきたりなど、お笑い要素もあります。

5thのmake believeと続き、またもやタイトルが「weezer」のアルバムが登場。6thアルバムはジャケットの色からレッドアルバムと呼ばれます。個人としては、このアルバムから変化が訪れました。

レッドアルバムでWeezerに変化

pork and beansはWeezerらしいキャッチーなメロディーながらもシンプルな構成で、PVはYoutubeで話題になった動画をモチーフにして組み合わせたもの。そしてthe greatest man that ever livedは今までと違い電子音が多めで、曲調は今までとは変わっています。

この変化は、後々のアルバムにも影響してきますが、どの楽曲にも「Weezerらしさ」はあるので、往年のファンも満足できるでしょう。

稀代のメロディーメーカーリヴァース・クオモ

ここで、ボーカルでもありフロントマンでもあるリヴァース・クオモについて語らせてください。

ブルーアルバムのジャケットを見てわかる通り、彼はパッとしない普通の青年に見えます。ただし、性格はかなり変わっているようで、曲を作る際にはベロベロに酔っ払って、精神的に深いところにまで行ってから作るのだとか。たまにひねくれたコード進行やアルペジオが現れるのは、その影響なのかも知れません。

バンドマンとしては珍しいのではないでしょうか、ハーバード大学卒でもあります。彼の思考はどうなっているのでしょうか?なぜ、あのような曲を作れるのかを知りたいものです。頭がよければ名曲が作れるというわけでもないですし。謎ですね。

日本語ソングも配信中

アリスターのスコット・マーフィーと「Scott & Rivers」というユニットを組んでいるのをご存知でしょうか?リヴァースは日本人女性と結婚し、日本語も上手になってきたからか、なんと日本語で歌っています。曲調は初期のWeezerそのものなので、ファンの方は是非とも聞いてほしいです。

ブルーアルバムを思い出すような、そんな素敵な楽曲です。

ファンなら必聴のソロアルバム

リヴァースはソロでもアルバムを出しています。ほとんどは未完成の曲というかデモらしいのですが、彼のファンなら必聴です!「ブラストオフ!」「I was made for you」あたりは心に刺さるでしょう。

リヴァース・クオモ

曲作りの参考になるかもしれない

バンドマンをやっていた頃の僕は、彼らの曲を聴いて感じたことがあります。「こんなにシンプルな進行で、こんなにいい曲が作れるのか」と。

バンドで作曲担当をしている人は、頭を悩ませがちです。昔は「パワーコードを3つだけでもいける!」なんて考えていたのに、気がついたら同じような曲ばかりを量産してしまう。そこで7thを入れてみたり、ちょっとオシャレに9thを入れたりしてみたり、試行錯誤をすることになります。

その上でメロディーをつけていくと、よくわからなくなったり、迷路にハマったりすることも。でもWeezerを聴いてよくわかりました。メロディーをつけるセンスの問題なのだと。

今現在バンドで活動していたり、これから頑張っていきたい作曲担当の方へ。やっているジャンルにもよりますが、シンプルなコードとシンプルな進行でも、メロディアスな曲は作れます。これはWeezerから教わったことです。

Weezerの影響を受けたアーティストは多い

若い人にとっては、もしかしたら「90年代のロックなんて古い」なんて意見があるのかもしれませんが、Weezerの影響を受けたバンドはごまんといます。有名どころでいえばアジアンカンフージェネレーションでしょう。

Weezerが来日した代々木第一体育館のライブでは前座を務めています。僕は見にいきました!

前座が終わってからの休憩時間、「次はWeezerだな」とお客がトイレに立ってしばらくすると、リヴァースの声が会場に響き渡りました。なんと!彼は開始時間よりも先に会場のど真ん中で仰向けになり、弾き語りを始めたのだ!

あの時の観客の慌てぶりは楽しかったです。「え?嘘だろ?」とみんなが客席に戻りました。もちろん、僕もその一人でした。

Weezer好きにオススメなマニアックアーティスト

マニアックですが、Weezerの影響を色濃く受けているアーティストも紹介しておきます。

プリス
Pris ─ The kiss off

「Doobie Down Down」は必聴です!

なお、彼はファーストアルバム製作時のミキサーだったそうです。どうりで。

Weezerのギター音作り

気になる方へ、Weezerの特徴でもある歪んだギターサウンドを作るための機材を紹介しましょう。

アンプはマーシャルのJCM2000で、エフェクターはBossのターボディストーション。後は2ハムのギターでディレイをかければそれっぽくなります。当然のことながら、同じ機材で同じ設定にしたとしても、同じ音が出るとは限らないという点は、あらかじめご了承ください。

ディストーションに関しては、思っているよりはかかっていません。弾く人にもよりますが、歪みは真ん中よりもちょっとカットするぐらいが丁度いいです。

洋楽に苦手意識を持っている人でもWeezerは聴きやすい

洋楽に苦手意識を持っている人でもWeezerはキャッチーなメロディーがほとんどで聴きやすいです。ロック好きからポップ好きまで幅広い層をカバーしているWeezer。

狙って作っているのかどうかはわかりませんが、もっとたくさんの人に知ってほしい、僕の好きなバンドです。ぜひ、視聴してください。

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