2年間の時間を無駄にした僕が「音楽専門学校には入学しないほうがいい理由」を説明

音楽専門学校

中学校や高校に通っていると、いつかは決めなければならない進学の問題。

ほとんどの生徒は高校・大学へ進学しますが、楽器を演奏していたり、バンドなどを組んでいると「プロのアーティストになりたい」と考える人もいます。

そこで1つの進学先として考えられるのが音楽専門学校です。

音楽専門学校とは、1〜2年間プロのアーティストになるための勉強をする場所。
これといった試験もないため、お金さえあればほぼ誰でも入学できます。

僕は高校を卒業後、音楽専門学校に進学して2年間通っていました。
その上でハッキリと言わせてもらいます。「行かないほうがいい」と。

なぜそう言い切れるのか。過去を振り返りながら理由を述べていきます。

目次

「音楽専門学校に行く=プロになれる」ではない

僕が音楽専門学校に入学したのは2000年頃でした。

講師たちの歓迎ライブがあり、そこでは講師たちの紹介もありました。





  • 有名バンドのメンバー
  • 現役で活躍するスタジオミュージシャン

アマチュアでもあり18歳の僕からしてみると「おお!すげえ!」と言えるようなメンバー。ライブを見たときには、「この人たちに教われば、きっとプロになれるはず」と思ったものです。

そう。18歳という若い頭では、ロクに考えることもできなかったのでしょう。
音楽専門学校に行ったからといって、プロになれるとは限らないのです。

プロのアーティストとして食っていくために必要なことは教えてくれない

ご存知の通り、音楽で食っていける人はほんの一握り。腕が良くても、素晴らしいミュージシャンに教わっても食っていけるかわかりません。

プロになるためにはどうしたらいいのか。もちろん、基礎的な演奏方法は大事ですし教えてくれますが、食っていくために必要なことは教えてくれません。

というのも、教わりようがないものばかりだからです。

  • センス
  • 根性論
  • 精神力

まだまだいっぱいありますね。

そもそも、「専門学校で講師をしている=アーティスト活動だけで食えていない」というわけで。だからこそ、「食っていくために必要なことは教えることができない」とも言えます。

なお、アーティスト活動だけで食えている人は少なく、専門学校の講師をすることを否定しているわけではありませんので、誤解なきようお願いします。

基礎しか教えてくれない!音楽専門学校で学んできたこと

「音楽専門学校に行けば絶対にプロになれる!」なんてことはありませんし、行ったからといって食っていけるわけでもありません。

そもそも、音楽専門学校で学ぶことは基礎を固めることで、入学しなくてもできることばかりでした。

あなたや、あなたのお子さんが音楽専門学校への進学を考えているようなら、判断の参考になるはずです。
僕が2年間で何を学んできたのか紹介させてください。

徹底的に叩き込まれるリズム感

音楽専門学校に入学してくる生徒は「プロになりたい」という気持ちを持っていますが、「プロ」と一言で言っても色々あります。

  • スタジオミュージシャン
  • バンド
  • ソロでの活躍

「どうなりたいか」で学ぶべきことは変わってくるのですが、「リズム感」は共通して重要なので、入学してからはリズムの訓練が目立ちました。

クリックに合わせて何時間も練習

クリックでリズムを取り、ドラムとベースの生徒は固定。ギターの生徒が数名交代しながらバッキングをするのがリズムの訓練風景でした。トータルで何時間やったのかわかりません。

この基礎練習が嫌いだった生徒は数知れず。クリック練習なんてしたこともなければ、メトロノームの存在すら知らなかった生徒もいました。

メトロノーム
一般的なメトロノーム

「プロになりたい!」という気持ちで専門学校へ入学しているはずなのですが、気持ちの熱量にはバラツキがあったので、「こんなつまんないことしたくないよ!」なんて生徒もたくさんいました。

でも、クリックに合わせることができなければ、プロの現場で演奏に参加できません。リズム感の訓練が重要なのは間違いないのです。

とはいえ、わざわざ専門学校に通ってまでするようなことではありません。

リズム感なら自宅でも鍛えられる

クリックに合わせて演奏するぐらいなら家でもできます。DTMの環境があるなら、オーディオインターフェースにギターなどの楽器をつなげて録音することで、リズムのズレだけでなく演奏の確認もできます。

パソコンがないならメトロノームでもいいですし、スマホで利用できるDTMのソフト(無料あり)だってあります。こちら、iPhoneで利用できる作曲ソフトです。

  • Garageband
  • Medley

リズム感を鍛えるだけなら家でもできます。

ギターやベースを弾くのなら、高価なオーディオインターフェースに頼らなくても安いものも売っています。

基礎練習はつまらないけれど必要

リズムが頻繁にズレるようならプロの現場から外されますし、基礎を無視したままプロデビューできたとしても、徹底的にクリック練習をさせられます。それが嫌になってデビューしたバンドを脱退する人もいるぐらいです。

プロになりたいのなら普段からクリック練習を欠かさずにして、録音して聞き返すようにしましょう。

作曲・編曲の学習も兼ねたアドリブ練習

シーケンサーで講師が打ち込んだコードをもとに、生徒がアドリブで演奏をする授業がありました。
これは作曲の学習も兼ねていたのでしょう。

よほどダサいフレーズでもない限りは、「いいね」ぐらいのことは言ってくれましたが、具体的なアドバイスはなし。
曲の良し悪しというものは、評価が難しいから仕方がありません。

「使っていい音」「使ってはいけない音」の基礎がわかる授業でした。
多少なりとも音楽理論がわかっていれば必要ない授業だとも言えます。

アドリブ練習は音楽専門学校に行かなくてもできる

DTMの環境がある方なら、この程度は自宅でできると知っているはずです。キーボードで適当にコードを打ち込んで、それに合わせてアドリブで演奏したらいいだけです。

DTMを知らなくても、何かしらのコードを鳴らす楽器をスマホに録音して、それに合わせればいいだけです。

学校に行ってまでするようなことではありません。

売れている曲から学ぶ作曲・編曲の授業

選択科目で作曲・編曲の授業もありました。まずは「売れている曲」のコード進行を書き出し、どのような構成になっているのかを調べる作業から。

作曲をするからには、既存の曲がどんな構成になっているのかは知っておくべきだからです。

その上で編曲をしていきました。

作曲・編曲について具体的なアドバイスは無かった

楽曲は起承転結を考えて編曲する必要があるのに、講師からの的確なアドバイスはゼロ。「いいね~」「このフレーズパクっていい?」など、その程度の意見だけでした。

作曲・編曲は教わるものではない

曲の良し悪しは誰にも判断できません。そのため、作曲や編曲にも正解はありません。

これを「教わる」というのは無理な話なのではないでしょうか?

全くのゼロ知識なら、お金を払って教えてもらうのはアリかもしれませんが、それでも「基本中の基本」までで十分です。
そのあとは極端な話、センスなのですから。

作曲・編曲に必要なのは数多くの音楽を聴くこと

作曲・編曲する上で重要なのは、この2点です。

  • 多くの曲を聴いて引き出しを増やす
  • 多くの引き出しを開ける

これも人から教わるようなことではありません。

朝から晩まで様々なジャンルの曲を聴きあさることが、あらゆる作曲・編曲ができるセンスにつながるのです。
もちろん、慣れないうちはしっかりとコピーすることも重要です。

Apple MusicやAmazon Prime Musicなどで、数多くの音楽を聴いて、100曲はコピーする勢いで勉強しましょう。
引き出しは増えますし、センスも身に付きます。

唯一の座学だった音楽理論

学校の授業で唯一の座学だった音楽理論。びっくりするぐらいに譜面を読めない生徒がたくさんいました。

習うのは初歩の初歩までで、ピアノ経験がある生徒なら理解していることのみ。1年生でも2年の生徒に混じって飛び級できるレベルでした。

「初心者でもわかる音楽理論の本」を読んだ方がコスパも良いですし、何倍も役に立ちます。

プロのアーティストになるため音楽理論は必要か

プロになるために音楽理論が必要かというと微妙なところです。クラシックの演奏家や指揮者にでもなりたいなら別ですが、基本的には高度な理論は必要ないと思います。

理論は困った時に役立つので、「知識はあった方がいい」というのは間違いありません。
知っておいた方が武器にもなります。

ただし、今の時代はコード進行を提案してくれるソフトもあります。ジャンルによって使い分けもできるので、知識がなくても困ることはなさそうです。

scaler
コード進行をアシストしてくれる「Scaler」

譜面ぐらいは読めないとダメ

音楽理論は必須ではありませんが、スタジオミュージシャンになりたいのなら譜読みはできないとダメです。

レコーディングで譜面を渡されて、「読めません」では論外。全く使い物になりません。譜読みぐらいはできるようになりましょう。

音楽理論の基礎なら独学でも十分

音楽理論は基本的なことだけでいいのなら参考書でも、ネットに転がっている情報だけでも十分だったりします。

音楽理論
よくわかる音楽理論の教科書 【CDつき】

学校で習っていた理論は基礎だけでしたし、理論をわかっていない講師もいたほどです。僕が通っていた学校がいい加減なのか、そもそもそういうものなのか。

少なくとも、音楽専門学校に高いお金を払ってまで習うようなものではありません。

最近ではYoutubeで良質な動画をアップしている人たちもたくさんいます。
一度、検索してみてはいかがでしょうか。

音楽専門学校でのグループレッスン

2年制のコースで入学した生徒たちは、2年目にバンドを組まされました。

  • メンバーは講師が選ぶ
  • オリジナル楽曲を期限までに作る
  • 発表の日にはパフォーマンスも評価

講師の人選でバンドを組まされたので、ほとんどのバンドに問題が起こりました。誰が作曲をするのか、アンサンブルはどうするのか、「方向性の違い」などです。

ギスギスした関係になるバンドメンバー

僕は自己主張が強いタイプとの口論もありました。「そのフレーズ、ダサくね?」だとか、「ドラム!もたってる!」だとか。

彼は「俺は偉い」なんて態度を取っていたので、雰囲気は悪くなるばかり。

他のバンドでも同じようにギスギスしていました。うちのバンドはまだマシな方だったとか。

アドバイスを一切しなかった講師たち

バンド授業に関して講師は一切関わらず。たまにスタジオを覗きにくるぐらいでした。
これといったアドバイスもなかったので、いま考えてみると手抜き感がすごかったです。

そもそも何のための授業だったのかもわかりません。確実に無駄な時間を過ごしたと言い切れます。

お世話になった音楽専門学校の講師を紹介

ここまで僕の経験をもとに音楽専門学校の授業を紹介してきました。

入学から半年経った頃には生徒の数は半減し、2年目に突入すると残っている生徒は2割ぐらい。
生徒が減っていったのは授業内容だけではなく、講師の問題もあったのは間違いありません。

そこで、僕がお世話になった講師を紹介します。

ベース講師その1:手厳しいスタジオミュージシャン

リズム練習の際にお世話になったスタジオミュージシャンのベース講師。非常に暗く、会話もほとんどゼロでしたが、的確なアドバイスをしてくれる「まともな講師」でした。

音楽専門学校には変な講師が多い中、珍しいタイプだったと言えます。

ベース講師その2:ブチギレがやばいジャズベーシスト

ベース講師その1が外仕事で来れない時に現れた、50歳は余裕で過ぎているベース講師その2。よく笑い、よくしゃべる優しい笑顔の講師なのですが、何度も注意しているのに演奏が改善しない生徒にはブチギレてました。

ジャズ界隈では有名なベーシストだったそうです。

ギター講師その1:優しすぎて自己主張が全くないギタリスト

僕の初めての授業は、いかにもな「優男」なギター講師でした。スタジオミュージシャンなのかなんだったのか、今でもよくわかりませんが、優しかったことだけは覚えています。

でも、彼から何を学んだのかはさっぱり覚えていません。

腕前は普通としか言いようがなく、周りの講師からバカにされているようだったので、レベルとしては低い講師だったのでしょう。

ギター講師その2:日本語があまり話せない外国人

教室に入ると「ハロー!」と挨拶をしてきた金髪外国人の講師。いかにもハードロックが好きそうなウェーブがかかったロン毛でした。

授業はいたってシンプル。彼がコードを弾き、生徒はアドリブで弾くだけ。

たまに参考書代わりのペーパーを使った授業をしようとしていましたが、彼の日本語レベルが低すぎて結局はアドリブ授業に。彼の授業を受けるのをすぐに辞めたのは言うまでもありません。

ギター講師その3:某有名バンドのギタリスト

名前を聞けば誰でも知っているバンドのギタリスト。彼の授業は作曲やアレンジがメインで、売れている曲の分析などもしていました。

一見すると強面なのに優しくて、授業もためになる。そんな彼は人柄だけではなく、授業も人気でした。

ギター講師その4:華のあるギタリスト

関西弁が印象的なロン毛の講師。いかにも「ハードロックが好きです!」な出で立ちで華がありました。

授業内容は音作りだったりアドリブだったりと、日によってバラバラ。人柄だけでなくギターの腕前も高いからか、生徒たちから人気でした。

ギター講師その5:完全に頭がいかれているギタリスト

ギターの腕前はすごいのに、頭がいかれているギター講師その5。授業内容はアドリブ系がメインでしたが、日によっては何もしなかったり下ネタトークを展開。スタジオは禁煙だったのに、彼だけは吸っていました。

生徒からの嫌われ具合はナンバーワンで、僕も大嫌いでした。まだ学校が存在していれば、さすがにクビになっているはずです。

ドラマー講師その1:元アイドル

僕はドラマー講師からは何も習っていませんが、ドラム科の生徒と仲良くしていた影響で、ドラマー講師とも交流がありました。

彼はとても人柄が良く、年齢は50歳をゆうに越えているのにドラムが抜群にうまい。
「元アイドル」ということで見た目もかっこいい講師ですが、ぶちぎれると本気で怖いと噂がありました。

ドラマー講師その2:喧嘩っ早いドラマー

いかにも「ドラマーです」という風貌と、いかにも「元不良でした」という雰囲気のドラマー講師その2。口は非常に悪いのですが、実は優しい一面を持つ講師でした。

ギター講師その5と非常に仲が悪かったようで、講師たちの飲み会か何かの帰り、酔った勢いで殴り合いの喧嘩に発展。とある日、ギター講師その5の顔に青タンができていたのは、それが理由だったそうです。

なお、ドラムの腕前はすごいとのこと。

まともな講師は少数だった専門学校

僕の記憶を元に講師を書き出してみましたが、見直してみるとロクでもない講師が多かったとよくわかります。

腕前が良くても教え方や人間性に問題があれば、学校にこなくなる生徒がいてもおかしくはありません。

さすがにどこの音楽専門学校も、こんな講師ばかりだとは思えませんが、近いものはありそうです。
少なくとも、一般的な「学校の先生」のイメージとはかけ離れているのは間違いありません。

現代の音楽専門学校で学べること

事実を元に紹介してきましたが、「だから音楽専門学校になんて行かないほうがいい」というのは暴論です。

ここまではあくまでも僕の経験に基づくものですし、20年ほども前のお話。当時と今では状況は違うでしょうし、学校によっては「受けたほうがいい授業」だってあるかもしれません。

調べた限りになりますが、一つずつ見ていきましょう。

音楽プロデューサー科

プロデューサーというものは本来、「お金を管理する人」のことですが、音楽業界のプロデューサーは作曲もしたり、売れるまでの道筋を作ったりと役割は多岐にわたります。

現在活躍しているプロデューサーのほとんどは、もともとプレイヤー側です。まずはそこから始める必要があるので、結局はミュージシャン志望の生徒と同じなのではないでしょうか?もしもそうなら、やめておいたほうがよさそうです。

コンサート・イベント科

コンサートやイベントを計画・運営するための学科なのでしょう。PAや照明、イベント企画に携わりたいのならアリなのかもしれないので、学費と応相談です。

僕ならイベント系の会社でアルバイトをしてお金をもらいつつ、経験も積みつつ、関係者と交流していったほうが、理想の仕事につけるのではないかと企みます。

レコーディング・MA

レコーディングエンジニアには専門の知識が必要になります。個人でも学校に行くことなくレコーディングはできますが、マイクの距離や配線、PA卓の取り扱い、今ならDAWソフトの利用も必須です。

ただし、音楽専門学校で勉強して卒業しても就職先はかなり限られるだけでなく、数も少ないという覚悟をしておく必要はありそうです。

MAなら動画編集の知識も必要になるかもしれませんが、独学でも十分だと思います。

DAWソフトの利用は参考書・ネットで

DAWソフトの利用がよくわからないのなら参考書を買ったほうがいいです。専門書なので値段は張りますが、音楽専門学校に通う学費と比べてみると1000分の1以下の値段ですみます。

また、使い方だけでなくプラグインやソフト音源の使い方まで丁寧に教えてくれるYoutubeチャンネルだってあります。

こちら、僕もよく見ているSleepfreaksです。

本来なら有料でもいいぐらいの内容ばかりなのに、全て無料で視聴できます。

どうしても習いたいのなら週に数回のペースで専門学校を利用したり、ネットの有料講座で十分です。

ピアノ調律師

ピアノの調律師はかなり専門的な知識を必要とします。日本国内に数は少ないようなので、ピアノの需要次第では学ぶのも全然アリです。

楽器職人

学校によってはギタークラフト科なども存在します。こちらも完全なる専門職なので、楽器職人を目指したいのなら学ぶのはアリです。

専門職のために学ぶのはアリ

軽く調べてみた限りですが、「調律師」「楽器職人」になりたいのなら学校に通うしかありません。

この他に関しては、教えてもらうことではないと僕は考えています。

専門学校卒ではないプロはたくさんいます

そもそもなのですが、一線で活躍しているプロは、「専門学校卒ではないプロ」がほとんど。学校で学ぶことが大事なのではなく、日々の練習や作曲活動の方が大事です。

音楽専門学校卒は学歴にならない

音楽専門学校への進学をオススメできない大きな理由は「学歴にならない」ということです。

高校や大学に進学せず、音楽専門学校への入学を考えているあなたへ。将来のことを考えていますか?
現実を紹介します。

就職には何の役にも立たない音楽専門学校卒

中学・高校を卒業して音楽専門学校へ行ったとしましょう。

在学中にプロになるのがベストですが、そのような生徒は滅多にいませんし、プロになれても音楽だけで食える状態になるまで時間はかかります。

アルバイトをしながら、就職して働きながらという形になるアーティストがほとんどです。

「就職できない」という問題

プロになれたらまだマシですが、プロになれずに就職活動をしていると問題が起こります。
音楽専門学校を卒業したとしても、就職には何にも有利にならないということです。

学校で学んできたことは、ほぼ確実に一般企業では立ちません。

最終学歴は、音楽専門学校に入学する前のものが参照されます。中学校を卒業してからなら、中卒扱いになります。

就職しようとしても難しくなるという現実を知っておくべきです。

夢破れた後に襲いかかる就職難

音楽専門学校卒でも、若ければ雇ってくれる企業はあるのでまだマシです。では、若くなければどうでしょうか。

専門学校を卒業した後、プロを目指すためにバンドを組んで、生活費はアルバイトで食いつなぐ。
この生活を30歳まで続けて諦めた時、就職先を探すことになりますが、ほぼ書類審査で落とされます。覚悟しておいてください。

なお、「副業アーティスト」という考えを持つことができれば、年齢を気にしないでプロを目指せます。

音楽専門学校の学費はバカにならない

音楽専門学校の学費は高いです。2年制で平均すると250万円ほどになります。
一方で国立大学は4年で250万程度、私立大なら450万ほどになります。

比較してみると、かなり高いと感じます。

  • 音楽専門学校(2年制)─ 250万円
  • 国立大学(4年制)─ 250万円
  • 私立大学(4年制)─ 450万円

学ぶ分野が大きく違うので、音楽大学と比較してみましょう。

  • 国公立音大 ─ 90万円(1年平均)
  • 私立音大 ─ 200万円(1年平均)
  • 音楽専門学校 ─ 125万(1年平均)

就職先の数は専門卒の方が少なくなることと、学ぶ量や質を考慮する限り専門学校は非常に高いと感じます。

音大なら教員免許を取っておけば「音楽の先生になる」という保険もありますし「大学卒」という肩書きもできます。
やはりトータルで考えてみると、音楽専門学校の学費は高いと言えそうです。

奨学金制度を利用してまで通ってはいけない

音楽専門学校には奨学金制度もありますが、ここまでのことを考えて下さい。

  • 学ぶことは少ない割に学費は高い
  • 卒業しても就職に有利にならない

奨学金制度を利用してまで通う価値はあるのでしょうか?

僕が通っていた学校の講師は「奨学金制度なんて地獄やで」と言っていました。やめておきましょう。

お金がないなら国公立の一般的な大学へ進学し、「音楽好き」の仲間を見つけてプロを目指してください。

どうしても音楽専門学校に通いたいのなら学業両立で

ここまで散々に批判してきましたが、それでも音楽専門学校へ通いたいという方へ。まず、入学はオススメしません。

あなたが中学生なら高校へ進学した方がいいし、高校生なら大学に行った方がいいです。その上で通える専門学校を探してみましょう。

いつでもやめられる状態にしておく

週に1~2回ほどで通える学校もあるので、そちらの方をお勧めします。金額も安くなりますし、きちんと進学しているのなら将来的な不安もありません。

「ここまででいいかな」というところまで勉強できれば通うのを止めてもいいでしょう。

基礎を習いたいのならオンラインレッスンでも十分

音楽専門学校で学ぶことは基礎を固めることなので、ご近所の音楽教室を探してみましょう。
月に10,000円もせずに、週に1回のレッスンは受けられますし、基礎もわかります。

最近ではオンラインレッスンもあります。こちらでも十分なので、興味があれば利用してみましょう。

大学と専門学校に入学

ごく少数でしたが、大学に通いながら音楽専門学校に入学した生徒もいました。

どちらの学費も両親に出してもらっていたのでしょうから、かなり裕福な家庭でないと難しいことですが、「どうしても」というのなら親にお願いしてください。

プロのアーティストになりたいなら独学で

音楽専門学校で学べることは、ほぼ独学でできます。

  • ミュージシャンになりたいのなら日々練習
  • クリックを聴きながらリズム訓練
  • 気になった曲は耳コピして分析して作曲
  • 音楽理論は参考書・ネットに頼る

並べてみると非常にシンプル。大金を払って音楽専門学校にいかなくても、自分でできることばかり。お金もほとんどかかりません。

プロのアーティストも勉強しています

「勉強するのは嫌だ」とか、「独学とか苦手」という理由で逃げ出すぐらいのメンタルなら、どうせプロにはなれませんし、なれたとしても食っていくことはできないでしょう。

プロだって売れている曲を研究していますし、勉強もしています。

ほとんどの人は音楽専門学校に行く必要はありません

音楽専門学校に行けばプロになれるわけでもありませんし、学べることも少ない割には学費も高く、就職に有利になる要素もありません。
音楽とはほぼ関係ない学科もあり、迷走している学校もあるようです。

もちろん、生徒がプロになれるように一所懸命に尽くしてくれる学校や講師もいますが、学べることは基礎を固めること。
音楽教室などに通っていた人なら既に身につけていることなので、学校に行く必要はありません。

そもそも、基礎を固める程度なら音楽教室で十分です。

受験勉強から逃げたいだけなら進学すべし

あなたが反抗期真っ盛りの高校生で「とにかく家から出たい!」という考えで、実家から出て音楽専門学校に行こうとしているのなら、絶対にやめたほうがいいです。

一人暮らしは大変ですし、東京などの都市部なら夜の街の誘惑はとても強く、遊びがメインになったり、お金を稼ぐためにバイトがメインになったりして本末転倒になりかねません。

「受験勉強をしたくないから専門学校」なんて考えも捨てましょう。
学費はどうするのでしょうか?親に払ってもらうのなら、これほど親不孝なものもありません。

きちんと勉強して大学へ進学することを願います。

お子さんが「音楽専門学校に行きたい」と言っていて、どうしたらいいのか悩んでいる親御さんへ。
「あなたの将来のためを思って」という気持ちが伝われば、考え直してくれるはずです。

心配する気持ちはごもっともですが、真っ向から否定するのではなく、以上のように理由を持って説明してあげてください。